嫉妬

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「和泉は、相変わらず彼女いないの?」 「う、うるせーよっ!」 「あれ?前に好きな子いるって言ってなかった?」 「…っ、とっくに振られてるっつーの!」 互いの近況報告をし合いながら、食事とお酒はすすんでいく。 みんなほろ酔い気分で、気づけば昔話に花が咲いていた。 「和泉はさー、結局ヘタレなんだよねぇ」 「そうそう!付き合う前まではガンガンいくクセに、付き合っちゃうと急に消極的になるんだもん」 「……なんなの、お前ら。人の古傷をグリグリと……」 飯山と田村は、昔と変わらず遠慮なく和泉をイジり倒している。 だけど二人の言うことは、強ち間違ってなかったりもする。 「俺は、お前らが別れたことにビックリだったよ」 そう言って和泉は、飯山と松野へ視線を滑らせた。
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