嫉妬

26/50
前へ
/747ページ
次へ
田村に宥められ、和泉はまだ納得がいかない顔をしていたけど、ひとまず名探偵和泉の推理は幕を閉じた。 「……私さ、ひとつ気になることあるんだけど、訊いていい?」 飯山は神妙な表情で、俺をじっと見る。 「なに?」 再びグラスに口をつけ、残りのハイボールを飲み干そうと傾けた瞬間。 「ぶっちゃけさ、ちゃんと避妊してた?」 「っ、ゲホ!ゴホッ!」 「ちょっと…大丈夫?」 「…世里」 「おまっ…!ぶっちゃけて訊きすぎだろっ」 思いっきり咳き込んだ俺にびっくりした田村が、軽く背中を擦ってくれる。 「……っ、ゴホッ…!……なんでそんな」 「なんでって、気になったから。で?どうなの?」 「どうって………」
/747ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2052人が本棚に入れています
本棚に追加