嫉妬

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「……どこ行ってたの?」 「どこって……ご飯食べに」 「誰と?」 探るような問いに、一瞬香音は口を噤む。 本当は聞かなくたって、大体相手の想像はついている。 「…………えっ、と……………桐生、さん」 ………………だよな。 自分から訊いたくせに、その後は適当に流してさっさと香音のアパートに足を向ける。 そんな俺を香音は慌てて引き止めるけど、半ば強引に足を進めた。
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