嫉妬

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「このまま、シよっか」 耳元で低く囁き、ネクタイを緩めながらキスの雨を降らせる。 「やっ、壱吾、やだっ」 「なんで?俺、香音のイイとこ全部知ってる」 数え切れないくらい抱き合ってきたんだから、ソコを順に指や舌でなぞれば、小さく反応する身体。 「……こん、なの…やだ……」 香音の言葉も聞こえないフリをして、するりと背中に滑り込ませた手は素肌を撫でる。 ブラのホックを外し、背中に回した手は前へ。 「……っ、お願い!壱吾、やだ!」 もう、最低でもなんでもいい。 今だけでも、香音が手に入るなら。 「やっ…壱っ…」 必死に抵抗する香音は、精一杯の力で俺を押し返す。 その顔には、ボロボロと涙が零れていた。
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