嫉妬

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ある日の昼下がり。 いつものように業務をこなしていると、 「………えっ、羽村くん…?」 「…………津坂さん…!」 そこには、懐かしい人が可愛いらしい女性と一緒に立っていた。 「すっごく久しぶりだね!元気にしてた?」 「はい。津坂さんこそ、元気そうで。…今日は彼女さんとの旅行の予約ですか?」 席に促し、正面から向き合うと、津坂さんはニコリと笑顔を零す。 「うん。新婚旅行の予約をお願いしたくて」 デレっと溶けてしまいそうなその顔は、こちらまでつられて口元が緩む。 こんな津坂さんの顔、初めて見たかもしれない。
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