真実

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辿り着いたビルを見上げ、上がった息を整えると、レストランがある階までエレベーターで昇り、店の扉を開ける。 おしゃれなBGMと共に案内されたのは、奥の個室。 ひとつ息を吐いてから、そのドアを押し開けた。 すぐに先輩が気付き、その隣には香音がいる。 手にしていたグラスから俺へ視線が移ると、目の前に立つまで逸らされることはなかった。 「香音」 周りのことなんて考える余裕などなく、愛しい人の名前を呼ぶ。 「話があるんだけど」
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