真実

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さすがにいつもと様子が違うことに気づき、周りもざわつきを見せる。 「え、……あれ?今、羽村さん……」 「おいおい、羽村~。いきなり呼び捨てかよ~!いつの間にそんな仲良くなったんだ?」 お酒も入り、陽気になった主任は、からかうように俺の肩に腕を回す。 もう誤魔化すつもりもない俺が口を開こうとすると、香音は一際大きな声でそれを遮った。 驚いたみんなの視線は当然、香音へと注がれる。 「……話、あるんですよね?外で聞きますから」 ぎごちない笑みを浮かべ、そそくさと先輩の前を横切ろうとする香音の腕を、今まで黙って聞いていた先輩が掴んで引き止める。
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