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「……好きだ………香音、やり直したい」
何度だって伝えるから、また俺の隣で笑ってほしい。
シンー……と静まり返る中、周りも香音の返事を固唾を飲んで見守っている。
そんな中、耳に届いたのは、絞り出すように吐き出された謝罪の言葉。
何もかも知った上で、それでも俺は香音といたいと伝えても、香音は、そんな資格はないと言う。
そんな理由でなんて納得も出来なければ、引き下がるわけにもいかない。
だけど、香音は声を張り上げ、悲しそうに呟く。
「…………壱吾を、傷付けたくないの…………触れられない辛さは、私だけでいい………」
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