始まりの鐘

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…いつからだろう。 暗い暗い闇の中で、鎖に繋がれた私はただただ時が経つことだけを考えていた。 神の命令に背き、人間に恋をした愚かな天使であった私は、堕天し、立派な純白の翼は灰色になってしまった。 …そう、私は堕天使となった。 それでも彼に逢いたくて、天界の牢屋から脱け出し人間界に降りた。 …馬鹿だった。 神の言う通り騙されていた。 天使の力が欲しかっただけだった彼は、私を見て言った。 「そんな穢れた翼の天使なんていらない。俺が欲しいのは、純白の翼を持った天使だけだ。穢らわしい。」
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