つるぺったんかあちゃんと剛毛とうちゃん

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妊娠9ヶ月を過ぎた頃、家事の合間にため息を吐いていたら、旦那様が声をかけてきました。 「どうしたの?」 熊みたいなのに、不安そうな顔に私は笑ってしまいます。 「うん。私の胸、いつまでもつるぺったんだなぁって。赤ちゃんにおっぱいあげられないなぁって」 そう言った途端、旦那様は真っ赤なゆでダコになりました。 「ほ、哺乳瓶だってあるでしょう!」 しどろもどろにどもる旦那様は、とても大人に思えない。 「げ、元気に生まれてきたら、それでいいんだよ」 見た目は熊みたいだけど、優しい旦那様。 私は安心して、この子を産むことが出来そうだ。
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