シューリョーしてから、寝てください。

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(1) 控え室のドアがノックされた。 「どうぞ、開いてますよ」 失礼します、という声と共に眼鏡をかけた女性が入ってきた。女性の腕には大会スタッフを示す腕章がつけられていた。 「田中さん、本番の時にゲームをプレイする場所と機械を確認してもらってもいいですか」 「分かりました」 田中は吸っていた煙草の火を消して灰皿をテーブルの中央に寄せた。 「じゃあ、ご案内しますね」 女性スタッフの後について田中は控え室を出た。 控え室の扉から廊下が左右に伸びており、右側は同じ間隔で扉が並んでいて奥にはトイレがある。左側は少し先に階段が見える。 二人は左に進み、階段で二階に上がった。 黒いカーテン、続いてスピーカーや照明の機材が視界に飛び込んできた。 目の前の女性と同じく、スタッフの腕章をつけた人が何人もおり、せわしなく動きまわっている。
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