シューリョーしてから、寝てください。

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「あの、テレビ局のものですが、磯部さんですよね。少しインタビューさせていただきたいのですが……」 一瞬断ろうかと考えたが、このあと本番まで特にすることがないのを思い出し、引き受けることにした。 「ええ、分かりました。じゃあ、控え室に行きましょう」 「ありがとうございます。五分ほどで終わりますので」 控え室に戻り、磯部は部屋の中央にあるソファに腰を下ろした。後から入ってきたテレビ局の二人はすぐさまインタビューの準備をし始めた。その間磯部は暇だったので、とりあえず二人に名前を聞いた。男性が塩崎賢治(しおさき けんじ)、女性が槙野敦子(まきの あつこ)とそれぞれ名乗った。 「カメラは大丈夫?」槙野が塩崎に聞いた。 「準備オーケーだ」塩崎が頷いた。 「それでは今からインタビューを始めますね」 槙野がマイクを持って磯部のそばまでやってきた。 「はい」 磯部はソファに座り直し、姿勢を正した。
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