それぞれの試練

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それぞれの試練

次の日の朝 オニッシュ村、外の草原。 「よっしゃ、早くアニマを身に付けて、モンスターを倒すぞ」 とジットが張り切った。 「そういえば、早く乗せるを教えてください。」 「おい、お前が余計な事を言うから、あいつ困っているぞ」 「えぇ、私のせい」 「ってか、俺が言った。謹慎の暇潰しがガキンチョの師匠かい」 と少し離れてシロンとハルとランダが修行の様子をご覧になるように喋っていた。 「乗せるを教える前にまずは、復習をしよう」 とダルフは言った。 「復習」とジットが言った。 「そう復習だ、さぁさっさと立って目をつぶるってみる」 といい、ジットとセラの二人はまた仁王立ちして目をつぶった 「あれはなにやっているの」 「あれは、アニマを持っているいるダルフがまだアニマに目覚めていないあの二人に、強制的な目覚めを呼び起こそうとしている。」 「それはいわゆる、防衛本能ってこと」 「まぁそういうことだ」 「なるほど、この国はまだ強引だな。俺の国では術式を書いた紙の上に棒の様な置物を置いててっぺんが光ったらアニマに目覚めたというふうだけどな」 「それなんかまだ古そう、それでアクロテンの中の一部になれたね。私のところは水晶のついたステッキを光らせるんだよ」 「俺からしたらどっちも変わらないと思うが。まぁ、そういうことだからスットマンの考える政策が出来るのだと思う」 「ちょっと待て、オストがアクロテンの一部になったてどういうことだ」 「え、知らないの少し前に西の三国戦争と言われた。アケニア、ブテン、バビの3つの超大国による戦争が終結して、そしてその3カ国が主な主導権を握る共和国としてアクロテンが出来たってわけよ」 「そっか・・・なら俺は余計にアスロンに行かなくてわな」 と喋っているあいだに、ジットとセラはアニマに目覚めかけていた。 「あれなにこれ、昨日より短いのに湧き出る感じは」 とセラは言った。 「それがアニマの目覚めさ」 「アニマの目覚め」 「アニマを持つものとなったのだ」 「これが、昨日の修行の意味。昨日はアニマを呼び起こすための修行をしたのだ。そして今日の復習により、アニマを目覚めさせた」 「じゃあもうみんなのように戦えるのか」とジットは言った。 「いや、まだだ。小さな物だし、まだ体の中でしか光ってない。今度は表面に出す事をやる。それが次の修行だ」 「よし、じゃあやろうぜ。その修行」 「じゃあまずは、また目をつぶりアニマを感じろ。今度は俺は手をかざさない。自分でアニマを感じて見つけるのだ。見つけたら。目を明け俺たちのいる岩まで走ってこい。そしてまた戻って、また目をつぶりアニマを感じろ。その繰り返しだ」 「あの、質問をいいですか」とセラが聞いた。 「なんだい」 「アニマを感じろってのはわかるのですが、まず何でダルフさんが離れるのですか。そして何で走って戻って繰り返すのですか」 「今回のは、自分で探すことだ。近くに大きなアニマを持ったのがいると、それが影響で自分のアニマを感じることが出来ないからだ。そして走るのは一旦感じたアニマを忘れてもう一度感じる為だ。それを繰り返しているうちにアニマが表面に出る。じゃあ始め」 とダルフは言い、アニマを出す修行が始まった。 ジットとセラは目をつぶり、ダルフがこちらの方に来る。 「なんだ、どうした放置か」とシロンが悪ふざけに言った。 「違う。これも修行の内だ。」 「ねぇねぇ、あれは何をやっているの。軍もあれやっているの」 「軍はアニマを出すなどにちんたら時間はかけない。アニマより魔法や武術や剣などの武器を身に付けさせる方が実践的なのでな」 「ふーん、じゃあダルフ。あれはなにやっているの」 「あれは、心身式と言って、まず始めに相手にアニマを目覚めさせ、目覚めさせたアニマを自分の物とするための修行だ、西の方ではもう光らせれるかがアニマの目覚めとされているが、そんなのは個人差により目覚めにくいものもいる。それをちゃんと目覚めさせるために一回を分割してやっておる内のひとつだよ」 「まぁうちらは、アニマよりは魔法の方が主流だし、北は仙術など、東は妖術や忍術等だしね」 「なるほど。まだこのマルナスのは一応魔法もあるけど、それは軍用の魔法術としてあるだけで、そこまで主流かとはしてないからだな。あのようにアニマを使える人から導いて貰えるしかないからな。基本は武器に頼る」 「これがこの国の現象なか、より昇進して改善する点を見直さなければ」 とダルフたちが話していると、ジットが走ってきた。 「うぉ、ハァハァ」 「なんだ、もう見つけたのか」 「はい、目をつぶっていたらなんかすごい光を見えて、湧き上がる力を感じた。こんな感じに」 とジットは言って。アニマを表面に出し、周りの草をかすかに散りばめかせた。 「なるほど、これほどとはやはり君は内系のアニマの持ち主なのね」 と感心したようにダルフが言った。 「内、系」 なんのことか理解できなような顔をして、ジットは言った。 「内系は昨日ハルが言っていたように武器や道具にアニマを乗せること、それ以外に肉体強化・肉体変化など、それらの総称が内系。」 「内系」 「そして、内径の特徴としては、アニマに目覚めやすいこと。だからジットの見つけるのが早かった」 とダルフが喋りさらに 「他にも、体系、外系がある」 「体系、外系」 「体型は、俺のように体からアニマを出すのが特徴で後、属性を付け加えたり、シロンのように無機物を動かしたりすること。それが体系」 「外系は、珍しく俺もまだ外系を持つ者に出会っていないが、聞いた話では召喚をしたり、特定領域を使う能力とは聞いているが、まだ謎だ。」 とダルフは語る。がそこにシロンが喋った。 「外系のアニマを持つものなら心当たりがある。そのものは噂に聞く、旧オスト帝国の創世が外系種のアニマを使うと聞いた」 「創世・・・噂に聞いたがそれが本当なら戦争が続いていたなら恐ろしいな、バビの王は聡明な判断をされたものだ」 とハルが喋ったらそこに、シロンが噛み付いた。 「なんだって、バビの王がアクロテンを束ねたのか」 とものすごい形相で、シロンはハルに迫った。 「え、えぇ。私はほとんど戦争に参加せずにいたし、その頃にはもう旅に出ててハンターの依頼金をもらっている時に酒場の噂を耳にしただけだ、詳しいことは分からないが」 「そうか、すまない。・・・やはりバビの王は好かないとは思っていたが」 とシロンは喋った。 「いや、いいけど。ところでシロンはダルフと一緒に旅をするの」 とハルは聞き返した。 「そう言えばそうだな、まだ答えを聞いていなかった」 とダルフが食いついた。 「そうだな、まだ決めていない」 とシロンは答えるが、ハルが面白くなさそうに言う。 「えぇ、なにそれ。じゃあさぁ2人のうちどっちが強いの」 とふっかける。 「それは俺だ」 と2人が一緒に答えた。が直ぐにお互いを睨み合った。 「あらら」 「ふん、なら面白いどちらが強いのか俺も興味があるで、ここは2人が戦って一緒に旅をするか決めたらいいのでは」 とランダがいいさらに 「ダルフが勝ったら一緒に旅をして、シロンが勝ったら別々で旅をするということでどうだい」 と言った。 「俺はそれでいいが」 とダルフは言い、シロンは 「別にいいけど、勝敗はどう決める」 と言った。 「それなら、まだこっちに走って来ないセラが来た時点の具合でどうだい。セラが来るまでにダルフがシロンに一発でも入れていたらダルフの勝ち、それまでシロンが守りきったらシロンの勝ちでどうだい」 と言い、2人に問いかけた。 「それなら、問題ない。俺に一発も当たることはもちろん、俺に何かが触れることはない」 とシロンは自慢げに言い、2人は距離を離しながら歩き位置に着いた途端にランダの一言により始まった。 「はじめ」 の一言により、2人の今後を担う戦いが始まった。 戦闘が始まった瞬間に、シロンは持ち前の鉄鎧のアクセサリーを取り出し、それを前に掲げた。そしたらシロンの足元に術式が浮かび上がり光りだした。 「やはり、シロンは錬金術を使う錬金術師だったか。」 「オストやカルロの国は錬金術を主流として軍に利用しているし、生産にもなっているからね、それにアニマを使えるものは魔導士という扱いを受けているからね」 とランダとハルが喋っていたら、ダルフがいつの間にか離れていた間合いを走りながら詰めかけていた。 「おぉ、ダルフ。いつの間に」 「当然だ、錬金術で鉄鎧を出すつもりだろう。そんなことをされたら、ダルフには分が悪い。その前に先手を打つつもりだろう」 「ふーん、ところで鉄鎧ってなに」 「はぁ、あいつらがオーガオールを倒しに行った際に見なかったのか」 「あぁ、オーガオールの時は2人が来る前に私が倒しちゃったから、2人の実力はまだ私にはわからないのよ」 「はぁ」 「だから、それが知りたくて戦いに導いたの」 「はぁ「・・・なんて女だ。よくわからん」」 とランダとハルの会話をしていると、ダルフがシロンとの距離をさらに縮めていて右手から炎を出した。 「あそこから攻めるの、それにはまだ距離があるは」 「いや、そうじゃない。炎の動きがおかしい」 とランダ言うように、炎が棒のように長く伸びて上のほうでは鋭い三角形の形を描きながら槍の形ができあがってきた、そして炎の槍を一回転し槍先をシロンに向けた。 「槍で戦うのそれなら、もっと近寄らないと」 「いや、違う」 とランダは言い、ダルフは炎の槍を持った右手を後ろにして槍投げをするように構え、そして 「ファイヤーランス」 といい、ダルフは炎の槍を投げた。 ダルフの投げた炎の槍はそのまま威力が衰えぬまま、シロンのほうに飛んでいった。 そしてシロンの付近に行ったところで爆発し軽い衝撃波は飛んできた。ランダとハルは腕を構え衝撃波に耐えた。ジットやセラから離れたところで戦っているため彼らには軽い風が来る程度ですんだ。 「きゃあぁぁ」 「くぅ」 「一体どうなったの、シロンはやられたの」 「わからん」 とランダ言いながらシロンの方を向いたその瞬間 「あ、」 と言い固まった。 「え、どうしたのよ・・・え」 とハルも振り向いた途端に同じく固まった。 「なにあれ、あれが・・・鉄鎧」 と言って 2人が見たシロンの目の前には、ジットやセラを助けた鉄鎧が炎の槍を掴めていた。 鉄鎧は炎の槍を握り締め折った、それと同時に炎の槍は形が留まりきらずに、炎が弱まると同時に消えてった。 鉄鎧は右手を降ろし、2~3歩いたかと思うと地面を大きく蹴りあげて、ダルフの方に向かって飛び上がり突進して行った。 右手を握り締め殴りかかるが、ダルフは寸前で交わしただがすぐに左拳が襲う、けどこれも寸前で内側に交わすが右足の蹴りに避けきれず、ガードで受け止めたが後方に少し飛ばされた。 「ふーう、人じゃない動きを読むのは難しいね」 「鉄鎧が出た以上俺が負けることはない。惜しかったな、錬成中に攻めるのは良かったが、俺は錬成スピードには特化しているのでね。」 と言うのと同時に、鉄鎧が襲いかかる。右を一発、それを避けてからの炎を放ちながら鉄鎧を覆うが、中に人がいないでダメージもなく、ましてや鉄を溶かすほどの火力の熱も無く、鉄鎧は炎から抜け出してダルフに殴りにかかる。 殴りかかる右手を左によけ、鉄鎧の懐に入るとそのまま鉄鎧の右腕を掴みながら体をひねり鉄鎧の腹に背を当てながら持ち上げ、そしてそのまま投げ飛ばした。 鉄鎧は背中か地面にぶつかり、1バンドして滑りながら止まった。 その隙にすぐさま振り向き、シロンのもとに向かって走り出した。 しかし、シロンはさらなる錬成を行っていた。そこから矢や剣などが出現して、シロンのアニマによってダルフに向かって飛んでいった。 ダルフは襲い来る、矢や剣を身のこなしで寸前を避けながら、少し少しと2人の距離を縮めた。ダルフも負けじと目の前にボールサイズの火の玉を複数だして、一斉にシロンに向かって飛ばした。 シロンは驚いたかのように、少し固まっていたが慌てて避け、火の玉の付着の衝撃にフラつきながらなんとか受身をとって立ち上がった。 が目の前に殴りかかるダルフがいた。ふと息をつく暇もなく慌てて殴りかかる右手の拳を寸前で避け、大振りで背を向けたダルフの背中を押して、ダルフをふらつかせて後ろに2~3度飛び跳ねながら距離をとった。 だが、ダルフは右手に炎の塊を溜めていた炎を殴りかかる大振りとシロンに背中を押された勢いを利用してシロンの引き沿いた方に向き帰り構えて放とおとした瞬間、後ろから飛んできた剣を寸前で気づき前のめりに倒れ、右手に込めた炎の塊は線を描きながらシロンに向けて放ったがシロンの左側にそれて爆発したな。 「あっぶね」 「惜しい、もう少しで俺の勝ちだったのだがな」 「ふん、同じこと始めて会った時にみているんでな、兵を襲おうとしたオーガから守った時にな。」 「え、どういうこと」とハルが言った。 「前にも話したように、モンスターが襲ってきたときがあって、その時オーガが兵を襲おうとした時さっきみたいに、剣を浮かせて襲ったのだ。それを見てなかったら勝敗はついていただろう」 とランダが説明した。 「なるほど、それにしても器用なことをするね」とハルは言った。 「あぁ、本当だ。アニマを持ったものと戦闘するものと戦闘になった時、この国は大丈夫か」 とランダが話している最中にも戦いは進み、ダルフが炎を放とうとすると、上の方から頭上から両手を握り締めて鉄鎧がダルフに向けて叩きつける。 ダルフはすぐさまシロンに向けて反撃の態勢していたために反応が遅れた。 ドーン とものすごい鈍い音が響きながら衝撃と砂煙がたった。 「「倒したの」」 とランダとハルがハモった。 「やった」 とシロンが言った。 が ダルフは倒れておらず、右手に放とうとしていた炎でガードをして鉄鎧の拳を受け止めながら耐えていた。 「くそ、しぶとい」 と言って、シロンは右腕に空気を集め溜めて飛ばした。 空気弾は、無色透明で見えないが通った後の草はのけぞいていた。 ダルフは迫ってくる空気弾に気づきた途端、ガードを解き振り下ろしてくる鉄鎧の握り合った両手を避け、シロンがダルフの攻撃を避けようとしたようにして鉄鎧の背中に回り押したのではなく蹴り倒した。それと同時に空気弾が鉄鎧に被弾した。 被弾した鉄鎧は大きく吹き飛ばされた。 「かぁ、なに」 とシロン言ったが、被弾する頃に走り出していて、2人の距離はもう槍を伸ばせば届く距離になっていた。 シロンは慌てて剣を呼ぼうとするが、距離が遠く難しかった。仕方なくシロンもダルフに向かって行き、右手を上げ殴りかかったが、接近戦はダルフに有利でシロンが殴りかかった右手をシロンの内側に交わし、その外から左腕を回しシロンの顔面に向けて殴りかかった。シロンからは自分の右腕がダルフの左腕を隠し殴りかかる左腕に気付かなかった。 バァン という音が響き、カウンターがシロンの右頬に当たると同時に、シロンの膝が地面に着いた。 「何をやっているのですか」 と女の子の声がした。 「あぁ、これはどちらが強いのって感じに勝負をしていて、セラちゃんが来た時点で・・・」 「「ああ」」 「私が来た時点でどうしたのですか」 「あ、ああ、終わりで、勝敗はダルフの勝ち」 とランダとハルは説明した。 次の日の朝 「ダルフちょっといいか」 酒場にモーニングを利用しに来ていた、ランダが突如ランダに声をかけてきた。 「なんだ」 とダルフはトーストをかじりながら答えた。 「監査が終わった」 とトーストを食べているダルフに対して腕を組ながら言った。 「うぁ、そうか」 「駐屯基地に行くことになったで、滞在の拘束が解けた。だで、もう旅をすることは出来る」 とランダは、顔色ひとつかえずに言った。 「よし、じゃあこれから旅に行けるな」 とシロンが喜んで言った。 「いや、まだ修行がある。今日の修行だけはちゃんとやってから行く」 がダルフが歓喜にわくシロンを押さえるかのように言った。 「ダルフさん、明日からはどうするの」 とジットとセラは困惑とさみしいの顔をして言った。 「大丈夫だ。今回のは種類別の修行だ。それが終わると、繰り返しか応用だけだ」 とダルフは自分がいなくなったあとの流れを説明したが、やはりジットたちの困惑と不安な顔は消えなかった。 「まぁ、このあとの何時もでも良いように、昨日亭主にお願いしておいたから大丈夫だ。ジットは教える人がもとに戻るだけだ」 ダルフは昨日酒場に戻り店じまいしたあとに亭主と話していた。 「今回の修行で、彼らはアニマを出すことは出来ることになり、常時よりは動きと治りが早い感じです。成長と共に更なる飛躍が望めます。」 「明日は、さらにジットは内系の娘さんは外系を種類別に修行していこうと思います。ので私が旅立ってもご主人のアドバイスでさらに、いや天樹にかかれば強くなります」 とダルフはカウンターを背に椅子に座っている亭主に言った。 「昔のことも知っていたか」 と腕を組ながら笑い。言った。 「はい、それにやはり遺伝ですね。娘さんも外系とは、すごい」 そして腰に手をあて、片足をずらして楽な体勢をとった。 「外系かぁ、わかった。引き継ぎはしておく」 「それより、子供たちのわがままに付き合ってくれてありがとう」 と楽しそうに言った。 「まぁ、話しは聞いているで、俺がお前たちを見てやるから安心しろ」 と亭主はジットたちの所に寄り添い、二人の肩に手をおきながら言った。 「まぁだで、俺の最後の修行に行くか」 とダルフが励ますように言った。 「は、はい」 とジットとセラは少し元気になりながら、大きな返事をした。 「さぁ、今日は待ちに待った乗せるに関する修行をする」 とダルフは普段通りに言うが、やはり今日でダルフたちともお別れを先ほど知ってか、元気が無く返事も 「はい」 といつもと違う。 「まぁ修行には止めた方がいいと思える位だな」 「だが、アニマの修行にはもってこいだ、身体を動かさないでケガの心配もない」 と笑いながら言う。 「へ、どうしてもってこいなのですか」 とセラが少し声の声量を上げてきいた。 「それはそんなショボくれた時でも、また辛く危険なで怯えているときでも、アニマを鍛えていくことでそれを弾き飛ばすことが出来るからだ」 とダルフは元気が出るような感じで言った。 「そんなこと出来るのですか」 と普段喋る位の大きさで言った。 「このように、今君たちはショボくれていた頃を忘れている」 とダルフは笑いながら言った。 「なるほど」 とセラやジットも笑った。 「嘘だ」 と笑いながら言った。 「えぇー」 と二人は驚いた。 「まぁでも、そのうち生きていると身体が縮まって思うように動かなくなる。そんな時でも動けるように今修行をしよう」 「はい」 と言って修行は始まった。 「じゃあ、まず復習。ってことで見つけて来て」 と言ってダルフは岩の所へ歩きだし、そのまま座った。 「まぁじゃあやるか」 と言って、ジットとセラは目をつぶった。 「あんな言い方でいいの。ちょっと可愛そうだよ」 とハルが前のめりに言った。 「何がだよ」 「だから、今日で終わりなのにあんな言い方でいいのって、可愛そうだよ。すぐに元気になったのに、あんなんじゃダメよ」 とハルがちょっと怒りながら声を大きくして言った。 「ってか、まだいたの」 とダルフが言い返した。 「え、だって私も一緒に旅するんだよ」 「はぁ」 とダルフとシロンとランダが一緒にハモりながら大きな声で驚いた。 「なんでお前も一緒なんだよ」 とシロンが慌てて言った。 「なんでって別に良いじゃん。ってことでよろしく」 「はぁ」 とまた三人は驚いた。 「おいおい、どうするだよ」 とシロンがダルフに聞いた。 「まぁ一緒ついて来るなら、来るでいいんじゃない、勝手について来るんだし」 と言った。 「それにしてもなんで、あの言い方なの」 とハルはダルフが答えるまで聞いた。 それに懲りたかダルフは言った。 「あれも修行の一種だよ。精神が不安定で探す。集中力がなければ無理。逆にいえばどんな状態でも集中力を保っていられるってわけ」 とダルフが答えた。 「ふーん」 とハルは渋い顔をして言った。 「そんなことしたら今日の修行はおじゃん。本当にさようならだな。亭主にも中途半端な引き継ぎ」 とランダが笑いながらと亭主に同情しながら言った。 「いや、そうでもなさそうだぜ」 とニヤリとしながら、シロンは言った。 「意外に早かったな、セラ」 「いいえ、ダルフさん。昨日見つけれたから今日は簡単に見つけれました」 「えぇー、セラちゃんが先。びっくり私てっきりジットかと思った。」 「俺もだぜ」 「え、私が先じゃあ不味かったですか」 「いや、全然。俺の思ったとおりだよ」 「え、本当ですか」 「あぁ、セラは店の手伝いをしていた。からどんな状況にも落ち着いて出来るで、ジットよりも見つけて来れた。」 とダルフはセラがジットよりも先に来ることを知っていたかのように話した。 「じゃあ、また見つけて来ますね」 とセラが行こうとしたら。 「いや、復習や気持ちを切り替える為だからまた今後にやっておこっか」 少し間をおきながら。 「ジットを待っている間がもったいないし、これからは個別になるで次のステップに行こっか」 と言った。 「はい」 とセラは顔を笑顔に喜びながら言った。 そして二人はシロン達がいた岩から少し離れて行った。 「よし、ここでいっか。じゃあ次のステップね、まずはこの紙を使った修行ね」 と言いながら、ダルフは上着のポケットから折り紙位の紙を取り出した。 「この紙を使って目の前に置き、そしてアニマを使って紙を浮かす」 とダルフは説明したが、やはりセラは理解していなく、戸惑いの顔をしながら聞いた。 「えぇー、え、どうやるのですか」 「まぁ、お手本をやるで見てて」 「まず、目をつぶらずにアニマを感じる」 と言った瞬間にダルフさんの体が光だし、それは膜みたいな、オーラみたいな、しかしそれは球体な形をしてダルフさんを包み込んだ。 「これが、アニマ。アニマは説明した通りに魂みたいなものだからね、上達すればこのように身体をはみ出して現れる、そしてこのようにアニマを使うように意識すると足元から炎や噴水のように吹き上がる」 「まぁこの段階でも、普通の人を越えた力が出るが、個々の特性を生かすためにも更なる修行として、まず紙に意識してさらにアニマを使うようにも意識する」 とダルフさんが説明していたら、紙が糸で引っ張られたかのように、紙の中心から宙に向かって飛んでいった。 「まぁこんな感じだ」 「すみません、なんでこれがこれが私用の修行なのですか。これならジットも一緒にやれると思うのですが」 「いい質問だ。これは前に説明した種類によるからだ。セラは外系、これは内系や体系などとは違って、外系は体を通さずにアニマを出すようになっている」 「ちなみに、ジットは内系。これは俺の体系やセラの外系は違って、体の中でアニマを使うんだ。」 「体の中で」 「うん、体の中で。体を強化したり変えたり、武器にアニマを転用して武器をさらに強くすることもできる。このように」 とダルフさんが言うと、すごいアニマなんだけど体から出て行かずに内部で小さくしかし、さっき見た球体のと変わらない位の力強さを感じた。 「すごい」 「これが今のおれで表せる内系の形、もっと内系の人は力がさらに強い力が感じられるよ。 「へぇー」 「体型は外に出たがる強さがあるから逆に押さえ込むのは難しいのから種類の違う修行は効果がないんだ」 「なるほど、修行の意味はわかっただけど、じゃあ外系はアニマはさらに大きな球体になるの」 「いや、外系のアニマは、内系がボール並みの大きさなら外系は握りこぶしくらいだよ」 「えぇ、どういうこと」 「それはアニマの特性によるからだよ、外系は体を使わずに行うのでアニマの形に縛られないのだよ。だから球体が小さい」 「なるほど」 「じゃあわかったなら、早速修行を始めよう」 「はい」 と言い修行は始まった。 「まずは紙に意識を高める」 と言い、紙をじっと見つめ始めた。 「紙に意識を集中できたら、アニマね」 とダルフが言っていると、ジットが走ってきた。 「なんだよ、ダルフさん。二人でこんな少し離れて」 「あぁ、悪い。先にセラちゃんのほうが先に来たで少しでも進めたくてやっていたのだよ」 と言い切り、次には 「じゃあジットの修行も始めよう。」 と言って、僕ら2人は少し移動した。セラとシロン達のいる岩からちょうど同じ距離になるように移動した。 「ダルフさんなんで離れる必要があるの」 「なぜって、それはその方がいいからだよ。種類ってかタイプだな、タイプが違うんだよ」 「タイプね。・・・俺のタイプってなんだっけ」 「あれ言ってなかったっけ、内系だよ」 「内系か、内系ってなに」 「内系は肉体強化などだ。あと武器も強化できる」 「へえ、で、で、どんな修行をするの」 わくわくと期待した顔をしながら、ジットはダルフに聞いた。 「そうだな、なら今からはその肉体強化の修行をする」 「はい」 「じゃあ、まずアニマを纏おうか」 「纏う」 「まぁ前は目覚めだったか、体から湧き出る感じ。あれを普通にできるようにならないとな、内系は」 「そうなのか」 「さっき言ったろ、肉体強化が主な使い方ならアニマを纏わなければ、使えない。」 「なるほど」 「で、何をやる」 「内系は基本がほとんどな形だ、からだを使うからな」 「うん、体や道具を使うって言ってたしね」 ジットは納得したかのように、頷いた 「で、その先に大きな修行があるんだろうな」 「そう、内系の大きな修行は・・・実はわからん」 「うん、わからない・・・」 「えーーー」 頭をがっくりと落とし、口を大きく開けて、腕をだらんとしていた。 「え、ええ、えー。じゃあどうするんだよ」 「わからないだ、内系は基本に充実ってのが、内系を使っている人から聞いた情報なんだ」 「むしろ、基本的なスタイルだからこそ、基本に忠実的なことを何回も何回も繰り返して、己の力を極めて行くことなのだろう」 「へぇー」 ジットは話を聞く前の姿とは別に、目を細めてあまり聞く耳を持たないような感じで返事をした。 「まぁあとで亭主やシロンさん達に聞いてみよっと」 「まぁ、自分の耳で聞くのはいいことだが、彼らからも事前に聞いてえた情報だってのは言っておく」 「えっ、じゃあ内系は基本を充実やっていくしかないってことなのかよ。」 「そういうことだ」 「え、じゃあなんでみんなから離したんだよ。それなら離すこともない」 基本しかない事を知って腕をだらんとしていたジットが、今度は腕を曲げ精気の満ちた声で、俺に言い返してきた。 「ジット、君を見ていると周りの変化に反応したり、競争心が目立つ。」 「それは悪いことでは無いが、自分を成長させるといった面では、その性格は障害になるから一旦みんなと離して自分に集中できる場を設けたんだ。」 「そんなことはないよ、逆に俺が成長しすぎてセラが集中できないと思ったんだろ」 基本しかないと知ってからジットは反抗期に入ったかのように、言い返してきた。 「まあ、それでもいいが。こっそりと修行をしてみんなを驚かしてやるほうが結構面白いと思うが、亭主やセラも驚いて褒めてくれるよ。子供を見る目から大人の男性を見る目になるよ、きっと」 と聞くと顔を少しニヤリとゆがめて 「っえ、そっそうか・・なぁー」 と言った。 「まぁ、近くで修行をしてもいいが、いつも見慣れているからあまり褒めてくれないけどな」 「え、なんで」 と驚きざまに言い返す。 「人間の成長と同じだ、背が伸びてもあまり気づいてもらえなかったり、始めて獲物を獲って来た時は褒めてもらえても、だんだんと褒めてもらえなくなったりするのと同じ」 「感動のに慣れてくる、からあまり褒めてもらえなくなる。そしたらやる気がおきなくなるから、離れて修行をして地味にコツコツとやっていくしかない。」 「そしていつの日か、旅や襲来して来た時に修行の成果を見せつければ、かっこいいだろ」 「・・・」 「まぁ今すぐ別れって訳じゃねいが、その時のために覚えておいてくれや」 「・・・わかった」 「まぁじゃあ、日が暮れるで戻るか」 そう言って、僕らは修行を止めてみんなと一緒に村へと帰って行った。 その後、みんなが一人になった時をきに亭主に「内系の修行」の事を聞いた。 帰ってきた答えは、ダルフに聞いたかってまず言われ、 「信じれないと思うが事実だ。受け止め方にも難しいと思うが、ある意味それが内系の修行なのかもな」 「どういうことですか。」 「内系は体を使う。ほかが使わないって訳じゃないが、比べ物にならないほどに差がある。そう考えると内系での個人差を出すにはやはり精神や心を鍛えないといけないのかもな。なんたってアニマは魂を現しているのなんだからよ」 「なるほど、わかった。ありがとう。ダルフに悪いことしちゃったな」 「それなら、明日出発する前に謝っておかないとな」 「うん」
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