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だから、こんなことが起こるのだろう?
「……あんた、誰だ?」
アイザックの家を出ようと玄関の扉を開けた瞬間だった。
直ぐそこには見覚えのない髭面の男が立っていた。
スーツではなく、どこにでも居そうな白いシャツにジーパンを履いた見知らぬ男。
「この家に住んでる方ですか?」
何故、男はニコニコと笑っているのか。
「誰なんだ、あんたは?」
誰だか知らない人間に家の中に入られたら困る。
扉を後ろ手に閉めながら俺は尋ねた。
見たことないが、アイザックの知り合いか?
過去に訪ねてきたことがあったか?
「あ、小さな出版社の記者をやってる、林といいます」
まだ笑みが消えない。
笑っているのに、何故か気味が悪い。
「記者が何の用だ?」
近くで事件でもあったのか?
そう思った瞬間に、俺はハッとした。
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