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静かに一番奥の扉を開けていく。
同じグレーのカーペットに、同じ大きなベッド、同じ様な場所なのに少しだけ、他の空間とは雰囲気が違う。
電気を点けた瞬間に、その理由が分かった。
────なんなんだ、これは?
部屋に入って正面の壁際に、何やらよく分からない機材と今では珍しいブラウン管のモニターが四つ並んでいた。
左の壁を見て、更に驚くことになる。
写真が無数に貼り付けられていたのだ。
三人の見知らぬ若い男の写真が。
恐らく、年齢も髪の色も住んでいる地域もバラバラだ。
確かに、これはストーカーがよくやる行動の一つだが、まだ断定は出来ない。
他の線も同じく考えられないが、俺は恐る恐るモニターのスイッチを一つずつ入れていった。
画面が映り出すのに時間を要するのは、ブラウン管特有のものだ。
暫くして、ぼんやりとした色のハッキリしない映像が流れ出す。
一つ目のモニターには誰かの部屋が映っていて、そこで誰かが寛いでいた。
二つ目も、三つ目も同じ。
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