一六八時間の決裂

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もう何をどうしたら良いのか分からない。 すべてを見なかったことにして、ここを出るか、それとも、アイザックを問い詰め…… 「ニャン太……?」 声を掛けられ、どきりとした。 いつ帰ってきたのか、扉の前にアイザックが立っていたのだ。 その表情は、何もないと表現できる。 感情が見えない。 あんたがすべて悪いのだ、俺を信じてしまったから。 人間には疑いを。 信用するな、人間は全て敵だ。 あんたも、俺も敵同士。 人を信用するな、疑ってかかれ。 自分を守るために自分を偽れ。 心の中では人を疑え。 その代償は、孤独と黒。 あんたも俺も真っ黒だ。 「さよならだ、アイザックさん」 奴の横をスッと通り過ぎながらボソリと呟いた。 俺の後を追う足音が聞こえる。 早足で、いや、走る様に俺は階段を下り、玄関まで急いだ。
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