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窓のカーテンを完全に閉め切った部屋。
だが、薄い布は昼間の日差しに負けて、この空間は暗闇にはなりきれない。
天井に穴を空け、縄を吊るしてから三日が経った。
俺はここに存在しているが、中身は存在していないみたいだ。
思考だけが働き続ける。
一日中、首を吊る縄を見ながら、何をするでも無く、ずっと。
自分の中に生み出されるのは、罪悪感と後悔の念だけ。
ジワジワと負の感情が増し続け、縄を見つめ続けた三日目の今日、ついに俺は行動を起こした。
天井に吊るした縄の真下に椅子を置き、その上に上って首に縄を掛ける。
─────これで最後、これで終わり。
そう思った時だった。
突然、タイミングを見計らったかのように、電話が鳴り出した。
家の電話が鳴るなんて、何年振りか。
不覚にも、その音にハッと我に返り、俺は縄を首から外して椅子から下りてしまった。
せっかく死ぬ気になっていたのに、今の気持ちでは死ぬことが出来ない。
不快な音で鳴り続ける電話。
相手は一体、誰なのか。
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