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  測ったかの様にピッタリだった溝の幅とランドセルの幅…そこにアタシの体重がかってスッポリと嵌まり込んだから宛らひっくり返った亀さん状態 んにゃ亀より酷い 種類にも因るだろうけど、彼らは首を伸ばして体勢を戻せる 中途半端に浮いた形で嵌まったアタシは、足には力が入れられず、腕には亀の首ほどの筋力も無い…で身動きが取れない 今時ケータイの圏外が存在するような田舎の農閑期 人通りも推して知るべし 時折、少し離れた道路を通る車は有るけどアタシの姿は認識出来無かったと思う そうして1時間余りの後、近所の中学生に発見されたアタシは寒さも相俟って (´;ω;`)←こんな表情で固まってたと思う しかも発見者が…ね 当時“憧れてたお兄さん”だったって事 恥ずかしくもあったよ? でもね、そんな間抜けな姿を曝したからには近づきつつあるイベントも意味をなさない気がして哀しかった…チョコの作り方勉強してたのに(T-T) さらに哀しかったのが、いつもより遅い帰宅に心配をしていたであろう母に事情説明をしたら…大爆笑された事 ※嵌まってた時間はアタシと彼が学校を出た時刻から割り出しました
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