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そして、ありとあらゆるところから、色が消えていこうとしていた。
物には色がついているが、この白い世界になってからと言うものありとあらゆるところから、色が消えていった。
色のない世界は、何だか物足りなさを感じさせていた。
それに、人の心から、躍動感と言うものを取り去っていったのだ。
何にもない、感動もない世界、その世界が広がりつつあった。
勇馬は、この世界に、色を付けたいと思っていた。
白い世界になってから、誰もが、色を付ける事に挑戦してきたが、誰も色を付ける事が出来ないでいた。
やがて誰もがこの白い世界に色を付ける事をあきらめていた。
この時から、遊馬の旅が始まったのだった。
白い世界に色を付けると言う勇馬の旅が・・・。
勇馬は、小さなときから、絵を描くのがとても好きだった。
真っ白いキャンパスに自由に自分で色を付けていくのが好きだった・・・。
真っ白だったキャンパスが、勇馬の手にかかると、とても美しい色を持つ世界へと変貌していく。
勇馬は、この世界に色を付けるための、道具が必要だと思った。
でもどうやって色を付けたらいいんだろうと思い悩んでいたら急に、勇馬が持っている丸い玉が光輝きだした。
すると、勇馬の体は、光の中へと包み込まれていく。
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