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その強く優しい光の中で体が溶けそうになっていた。
勇馬の手に何か変化が起きていた。
とても、温かいものが手の先から体の中へと流れ込むのが感じ取れた。
そして、玉の光が消えると、勇馬の手の先が、光り輝いていた。
勇馬は、自分の手を筆代わりにして、色を想像して付けてみた。
すると、思った通りの色が自分の手から、出ているのを確認した。
勇馬は、この玉は僕の願いを聞いてくれるんだと思った。
勇馬は、今自分がいる場所に留まると自分の手の筆で、この世界に初めての色を付け始めていた。
勇馬の思い描く色で、色鮮やかな色を自分の手の筆から出していく。
色を付けられた町は生き生きとしてよみがえってくる。
人々もみな躍動感にあふれている。
子供達にも笑顔が戻ってきていた。
「本当に、なんて世界なんだ」
勇馬は小さくつぶやいていた。
この広い白い世界は、どこまで続いているんだろう。
勇馬は、この白い世界を自分の手で塗り替えるのが、今自分がしなければならない事なのだと言うことがはっきりと理解できたのだった。
確かに、この玉は、私を正しき道に導いてくれているのだろう。
心の中で少し確信が持てるようになっていた。
勇馬は、この町に色を付けるのに、かなりの日数を必要といていた。
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