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「勇馬、いつかこのような日が来るような気がしていたわ。あなたを生んだお母さんはあなたが生まれた時の事を話してくれたことがあったのよ。あなたが、生まれてすぐにあなたの胸のあたりが光り輝いて丸い玉が出ていったと言う事があったそうよ。その玉が、どこへい行ったのかは、解らないけれど。きっと、そのヘビが持って行っていたのね。そして、勇馬は使命を持って生まれてきていたのね。私達は、あなたを止めることは出来ない。あなたの持つ力で、この白い世界を元に戻しておくれ。勇馬、さよならはいわないよ。使命が終わったら、また帰っておいで。待っているからね」と言うと、叔母さんと。おじさんは、勇馬を抱きしめていた。
二人の目には一筋の涙が頬を流れ落ちていく。
愛しいわが子と別れなければならないと言う事への悲しみだった。
その気持ちは勇馬には分かっていた。ずーと一緒に暮らしていたのだ。
そして、勇馬は、二人に別れを告げると、色を付ける旅へと出発した。
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