第一章前編 「捜査」

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30分後 なんにも見つからない。 これは流石に伊花も苦労しているのが見えなくてもわかる。 もうそろそろで営業が始まってしまうので俺たちはラストスパートをかけた。 探していると、伊花が何かを落とした。 「おい伊花、なんか落としたぞ。」 俺は一言、声をかけ落とした物を拾う。 伊花が落とした物は写真。マスターが写っており、隣には見たことない人が写っていた。 「マスター、これは?」 マスターに写真を渡すと、大事そうにしまった。 「正美…私の嫁だよ、少し前に病気で亡くなったんだ。」 「?―それは…落としてすいませんでした。」 俺たちがマスターに詫びると気にしなくていい、と笑顔で答えてくれた。 結局なにも進展はなく、喫茶店Mを後にした。
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