第一章前編 「捜査」

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喫茶店Mを出た俺たちはこれからのことで詰まっていた。 何かあると思っていた伊花の予想は反して違ってしまっていたため、あいつのテンションはだだ下がりしていた。 それと反対に俺は捜査を別の方向から考えていた。 まず俺たちはここにある、という確信がないのに喫茶店の中を思いっきり探していた。 先入観だけで探していたのなら、ここ以外で探せばいい。 喫茶店M周辺にはコンビニ、アパート、トンネルが見える。 コンビニには被害者は入っていないし、アパートは知人と思わしき人は住んでいないという。 だとすると最後に残るのは… 「おい、伊花。トンネルまでいけるか?」 尋ねられた伊花の表情は理解が出来ていなかった。 「トンネルを見るんだよ、トンネル。」 俺がトンネルに目を向けると、朝だがそのトンネルは少し不気味な雰囲気を漂わせていた。
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