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タッくんの下に封筒が届いた。
中身を確認すると、パーティへの招待状が入っている。
「叔父さん、それなあに?」
姪っ子が横から覗き込んできた。
「パーティへの招待状だよ。来週の日曜日に来ませんか……だとさ。前に言ったろ? タッくんっていうクリエイター名で小説を投稿しているって」
「それって、イケメンがたくさんいるって言ってたサイト!?」
「そうだよ。俺の知り合いは美男美女が多いからな」
姪っ子の目が光り、凄い早さで招待状を掠め取っていく。
「……連れてって」
「えっ?」
「付き添いもオッケーって書いてあるわ! 素敵な出会いの予感がするの。お願い! 早く結婚して、名字を変えたいのよ!」
「名字を変えたいって……可愛いじゃないか、野里玉子って……のりたまこ……ぷふっ」
笑うと同時に、玉子の鉄拳が飛んできた。
「ぐはっ!」
「……叔父さんはいいよね……普通の名字と名前で……私なんて……いつも名前でからかわれて……」
「待て! わっ、分かったから! 連れていってやるから、その目をやめろ!」
こうしてタッくんと玉子は、パーティへと参加する事になった。
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