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顔出しNGなのにどうしてモテるのか
「いつもの天井だ…」
目が覚めるとそこは見慣れた天井。
ここは間違いなく俺が17年間過ごしてきたマイルーム、オンマイベッドだった。
眠りから覚めて意識が覚醒していくと同時に、身体の疲労感が戻ってくる感覚に襲われる。
昨日のことがまるで夢だったような気がする反面、俺の身体には確かに現実としていらない置き土産が残されていた。
いや、昨日のことは夢だったんだ。そう思うことにしよう!
身体の疲れはほらあれだよ。ちょっとリアルな夢を見たから身体がびっくりしちゃっただけなんだよ。
もう一回寝ればきっと身体の疲れも取れるから、大丈夫だ問題ない。
そう自分に言い聞かせながら、枕の位置と布団を直し、二度寝の支度を整える。
夢の中でならヒーローにでも何にでもなれるんだ、なら次の夢はドタバタラブコメディーの主人公になってキャッキャムフフな夢を…
次に見る夢の構成を思い描きながら目を閉じた矢先、何やら部屋の外からドタバタと階段を駆け上がる音が聞こえてくる。
「お兄ちゃん朝だよ、起きてー!ニュースでお兄ちゃんが出てるよ!」
「………」
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