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☆
「リナ~、アタシら先に帰るね~」
「うん、ゴメンね… また明日学校で」
私は学校で部活動のヘルプをした帰りに、女友達との付き合いで、わざわざ隣町のショッピングモールまで出て来ていた。
私は兄の影響で昔から趣味が男の子が好きなことばかりで、もっぱら外でボール遊びや家で対戦ゲームをしたりして遊ぶことが多く、所謂“女の子の遊び”というものをほとんどしたことがなかった。
高校生になった今でも女の子らしいことには全く興味がなくて、最近の趣味はもっぱらゲーセンに行くことだった。
俗に言う、『お嬢様学校』に通っている私は、そんなゲーセン通いの男みたいな趣味の女の子だと周りにカミングアウト出来るはずもなく、友達と上手く付き合うためにも“可愛い女の子”を演じている。
自分で言うのもあれだけど、“女の子”している私はなかなか可愛いと思う。
ここへ来る前の部活終わりにも、隣のクラスの男子に呼び出されて告られたばかりだった。
もちろん相手には丁重に“可愛く”お断りしたけど、ここ最近私に告る人が後を絶たず、本当に厄介で鬱陶しくなっていた。
「ストレス溜まってるなー…」
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