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「はいはい、怖いです怖いです」
「ムッカー! もう許さないんだから!」
「わかった、わかった戦うよ、けど今日はこの後用事があるから、また今度な。 次はIDもちゃんと持ってくるから」
先程までとは打って変わって下手に出てみる。
「わ… わかったわよ… じゃあ後日また再戦しましょう?」
「もちろんだ! じゃあまたな!」
西野に別れを告げ、歩美の手を引っ張って足早にその場を後にする。
少し離れたところで後ろを振り返ると「約束だからね~!」と西野が叫んでいた。
「ねえ、よかったの?」
俺に手を引かれた歩美が心配そうに声を掛けてくるが、これこそ俺の作戦だ何も心配いらない。
「大丈夫、大丈夫」
なぜなら西野には俺の連絡先を教えていないから、連絡を取ろうにも取れない。
だから西野とは2度と会うこともないだろう…
いや、戦場で再び出会うかもしれん…
オンライン的な意味で…
そんなことを考えながら、歩美の手を引っ張って今日の生放送の撮影の会場に移動するのだった。
なんか歩美の顔が若干赤いような気がするけど気のせいかな?
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