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顔出しNGが起こす災難
「キアラー、今日の衣裳どれにする?」
「もう! アキラちゃん、また下着姿のまま歩き回ってー!」
アキラちゃんったらいつも注意してるのに、また下着姿のままで控え室の中を歩き回っています。
誰か他の人が入ってきたらどうするつもりなのでしょうか?
「ごめんごめん。でもさ、すぐ着替えるんだからそんな細かいことは気にしなくてもいーじゃんか」
「はぁ… もう本当に言うこと聞かないんだから… 」
もうアキラちゃんに何を言っても無駄みたいです。
アキラちゃんは自分というものをしっかり持っていて、何があってもブレないのが長所なのですが、それは同時に他人の言うことに耳を傾けない、自分勝手とも言えてしまうのが短所ということになってしまうのです。
さすがに私はアキラちゃんとは長い付き合いですのでもう慣れましたけどね。
「これにしよっかなー」
と、アキラちゃんは衣装棚からフリフリのミニスカートがついた薄い黄色のワンピースを取り出して、鏡を見てポーズをとっています。
そのとっても無邪気なアキラちゃんの姿に私はついつい見惚れてしまいます。
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