13人が本棚に入れています
本棚に追加
「……
……はあぁぁぁぁぁぁっ!?」
あたしはたっぷりと間を空けて驚いた。
その間5秒くらい?
「いい加減に気付いてよー。俺が好きな子って、あっちゃんの事なんだよ?」
「……
……ええぇぇぇぇぇぇっ!?」
また5秒の間。
頭の中が真っ白になった。
「い、いつから!?」
「いつって、はっきりとは言えないけど。でもほら、さすがに5歳も下の子に自分から好きなんて言えないじゃん。君まだ中3だし、何か犯罪っぽくて」
「まあ……確かに……」
「あっちゃんに好きな人が出来たら俺も容赦なく出て行く気でいたけど、そんな気配もなかったから今まで黙ってたんだ。あっちゃんのチョコしか食べないっていうさり気ないアプローチにも全然気付いてくれないしさぁ」
「そ、そうでしたか……」
無理。気付かないよ。
昔からそう言うものだと思っていたから。
ああ、習慣って恐ろしいわ。
それにしても――
「何と言うか、タク兄……ロリコンだったんだね」
「はぁ……そう言われたくないから黙ってたんだよなぁ」
バツが悪そうに溜め息を付くタク兄。
大丈夫、その反応を見る限りあなたは正常だ。
「で、どうなの? 言っちゃったからには、返事が欲しいんだけど……?」
少し怖ず怖ずと聞いて来るタク兄にあたしは――――
最初のコメントを投稿しよう!