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無言でじっと見つめると彼は再び顔を背けて、少しぷるぷるしてから、
「ま、まあいい。それで、名前は?」
「僕は匠(たくみ)です」
「タクミか。手先が器用そうだ。俺はカイル、よろしく」
「よろしくお願いします」
僕もカイルにそう答え、手を握る。
僕よりも大きな手で少し悔しい。と、
「それで、思い出したんだが異世界人にはこの世界に呼び出された時、特殊能力(チート)が手に入るらしいが、身に覚えがないか?」
そう彼は僕に問いかけてきたのだった。
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