第3話(特殊能力はこの世界でも稀によくある)

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 特殊能力(チート)と言われて僕は一瞬、おおっ、と思ってしまった。  だがすぐに、説明役などが全て不在なこの世界で、どうしろというのだと思った。 「僕、自分の特殊能力(チート)が分からない」 「そうなのか? ……やはり普通にギルドに行かないと分からないか」  そう言って呻くようにカイルが顎に手を当てて悩む仕草をする。  そういえば追手と言っていたが何か事情があるのだろうか?  でもまだそこまで親しいわけでもないので、僕は根掘り葉掘り聞くことが出来ない。  どうしようと僕が聞くのをためらっていると、 「ん? ギルドが何なのか分からないのか?」 「は、はい、そうです」
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