1205人が本棚に入れています
本棚に追加
結果はご覧の有様……ではなく、敗北を悟った涙目のメルが、顔を赤くして走り去ることとなった。
今頃自分の部屋のベッドに潜り込もうと……距離から考えるとまだ走っているかもしれない。
とりあえず僕も追いかけることにした。
「タクミ」
そこで僕がカイルに呼び止められて振り向くと、カイルに近づかれて額にキスされる。
「!」
「おやすみのキスだ。また明日」
「う、うん、また明日」
微笑むカイルに僕は頷きながら、必死で胸の動悸を隠そうと思う。
少しぎこちない動きになりながら部屋を出て、メルの部屋に向かって行くとそこで、やけに浮かない顔をした執事のスウィンに出会う。
何か、考え事をしているようで僕に気づいていないらしい。
そこで、目の前にきてようやく僕の存在に気づいたらしい執事のスウィンが、
最初のコメントを投稿しよう!