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「どうする? 先に何かを食べていくか? お昼にはまだ早いが……それとも先にギルドに行くか?」
「ギルドがいい。僕の力を早く知りたいよ。なんとなくこの世界って魔物とかもいそうだし」
「ああそうだな。魔物もいるから、能力を知った方が良さそうだ。でないと戦えないが……」
そこでカイルが僕を上から下まで見た。
じろじろと見られて品定めをされている気もしたが、そこでカイルが、
「タクミは何か武術の経験は?」
「特にないです」
「……後で素人でも扱えそうな武器を探そう。魔法使いとしての才能が高ければ問題ないしな。簡単な魔法は短い呪文と杖があれば誰でも使えるし」
「僕、魔法使いデビューだ!」
そう思うとそれはそれで魅力的だ。
ゲームなどを見て一度でいいから魔法を使ってみたいと思った人間は、そこそこいるだろうし、その中の一人が僕だ。
楽しみだと思って歩いていくとそこで、犬耳の少年が、家庭用のペットの犬のようなものを抱きしめて幸せそうにしている。
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