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突然売られてしまった喧嘩。
だが少し待って欲しいと思う。
ここでお前のような、うんたらかんたらガー……と言うのはもっと筋肉ムキムキの、そこそこ年のいった男の人が物語の定番だと思うのだ。
けれど目の前の彼は、どう考えても言われる側だ。
しかもどことなく目を輝かせているのと、周りの人達が微笑ましそうに見ているのだが……これは……。
「まさかようやく自分と同じくらいの人間が来るから言えると、喜び勇んでいらっしゃったとか?」
「! 何故気づいた!」
「いえ……嬉しそうだったので」
「く……だが、ここは絶対に言ってやろうと決めていたんだ」
「つまり?」
「ここはお嬢ちゃんのような子が来るような場所ではない。帰ってミルクでも飲んでいるんだな!」
「鏡を見てから言いましょう」
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