第2話(この世界の女の子には、獣耳がない)

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 この世界の女の子には、獣耳がない。  目の前の男には、獣の耳と尻尾が生えているのに! 「な、なんてことだ、何で僕はそんな世界に……」 「あー、いや、そうだ、そういえば昔、耳がない異世界人の話を聞いたことがあるな」 「! 本当ですか!」  僕は目の前の彼に迫り、問いかける。  僕としてはもしも夢か何かではなくこの世界に飛ばされてしまったのだと考えると、その話はどうしても聞いておかないといけない気がした。  そこで目の前の狼耳な彼は、
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