第4章  今年は二人だけで

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「どう? 新婚生活」 「どうって言われても……。まぁ、楽しんでるよ」 「カンちゃん、夏海にベッタリなんじゃない?」 フフフッ……。 さすがにこれは否定できず、笑ってごまかす。 だが、彼女の事だ。 当然、見ていずともお見通しというところだろう。 そして、しばらく、お互いの仕事の話や安奈ちゃんたちの話をしながら ゆっくり食事を進める中、不意にポツリと尋ねられた。 「夏海たちは、子供はどうするの?」 「うぅーん、まだ考えてないかな。冠くんも、そう言ってるし」 「まぁ、カンちゃんはまだ若いもんね。 それに本音のところは、まだ子供に夏海を取られたくもないんでしょうしね」 やっぱり図星を突かれ、私は苦笑を返すしかない。
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