プロローグ

2/2
前へ
/245ページ
次へ
時は平安の時代ーー 運命は流れる川のようにとめどなく訪れる… ある日、後宮では帝の妃が子を産んでいた。 「おぎゃー!」 「お生まれになりました!ー姫宮にございます!」祈祷師 「おめでとうございます皇后様」巫女 「はあ…はぁ…」皇后 妃が産んだのは姫宮だった…当時帝には跡継ぎがおらず、この時の妃の懐妊はまさに帝にとって希望だったーー しかし、朝廷や帝の悩みは消える事はなかった。 「姫宮だったとは…」左大臣 「かの有名な占い師はお腹のお子は皇子様で天命を授かっているとおっしゃっていたのに」右大臣 「全くだな…」左大臣 大臣達はそう言って嘆いていた。 しかし帝は事の他、喜び生まれたばかりの姫宮を自ら抱き上げていたー 「このような愛らしい子を私は見たことがない、ありがとう皇后よ」帝 「とんでもございません…私は帝に申し訳なくてなりません」皇后 妃は涙を流しながら言った。
/245ページ

最初のコメントを投稿しよう!

256人が本棚に入れています
本棚に追加