第3章 突然の別れと運命の再会

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皇女様は懐仁様を見送った後、部屋に隠していた数珠をこっそりと出して見つめながら溜息をつかれたのでした。 「…このまま、あの人の事は忘れてしまった方が良いのかもしれない…」若草宮 皇女様は懐仁様の愛を感じながらも、今でもあの日の出来事を忘れる事が出来ずにいたのでした。 「いつの日か夜桜を一緒に…そう約束をしてもう2年も月日が経ったのね、でもきっともう道長殿とは会えないし…このまま懐仁様の妃になれば私はもう他の殿方と会うことなど叶わない…」若草宮 幼き日のその約束はいつしか、皇女様にとって大切な約束となっていたのでした。 今でも、あの時の感情が恋なのかどうかは皇女様にもわかりませんでした。 それでも、唯一わかっている事はもう一度道長に会いたい、あの日の出来事が忘れられない…ただそれだけでした。 そしてその日はその数珠を着けて皇女様は床につかれたのでした。 そして翌朝、会議では次の皇太子をどうするかという内容だったのです。
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