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「関係ならあるではないですか」道長
「何だと」懐仁
「佐倉宮様は陛下と皇女様のお子だからです」道長
「それ故に佐倉宮様を無関係とは言えぬのではありませんか」道長
「そなた一体あの子に何をするつもりだ」懐仁
懐仁様は睨みながら道長にそう言ったのでした。
そして道長はまた不適な笑みを浮かべながら懐仁様に言ったのです。
「それは陛下ご自身によります」道長
「故にどうかご冷静になってお考えください」道長
「これからの陛下ご自身の身の振る舞い方をーー全てはそれ次第にございます故」道長
懐仁様は片手にぐっと力を込めて握りしめながら道長の言葉を聞いたのでした。
そして懐仁様はこの時、道長に対し底知れぬ怒りと憎しみを抱いていたのでした。
「それでは明日の朝議会までに御心をお決め下さい」道長
道長はそれだけ言うとそのまま部屋を後にしたのでした。
道長が出ていった後、懐仁様は道長の言葉を思い出しながら頭を悩ませていたのでした。
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