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「帰んな」
もうウンザリだとばかりに彼女はため息をつき、僕に何か投げてよこした。
そして、不機嫌そうに僕を楽屋から押し出した。
「待って!
僕も、誰かにダンスを教わりたいんだ!」
パン!と小気味良い音と共に、頬に痛みが走る。
「ストリッパーにでもなるつもりかい?
それこそ、舐めんじゃないよ」
目の前で乱暴にドアを閉められた。
僕はポカンとする。
背中がゾクゾクした。
彼女は、なんて、サイコーな女性なんだ!
渡されたのは、スリムな箱に入ったアーモンドチョコレートだった。
そう言えば、彼女の名前を聞くのを忘れてた。
彼女の事は、アマンダと呼ぼう。
僕だけの呼び名だ。
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