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晴れ渡った空の下で俺は学校まで道のりを歩いていた。
学校の場所はもう俺の頭の中に入っているから道のりは大丈夫。仮に分からなくなったとしても、同じ制服の学生の後を歩いていけば良い。
「どんなクラスに入れられるのか?」
面白いクラスは良い。不良いっぱいのクラスは勘弁。
田舎者とばれたらシリ決定的だ。そんな学校生活は嫌だ。
「巫女姫も同じ学校かな?」
ふと、昨日の巫女姫こと月島綾香のことを思い出していた。
清楚で日本の和の綺麗さを出す巫女服に三つ編みで可愛さもあった。
「同じクラスだったら最高だ」
お友達からはじめてゆくゆくは!
やばい。妄想が止まらない。
―ドン
背中に何かが当たった。
「あっ! す、す、すみません」
振り返るとツインテールが特徴な可愛い小さな娘がいた。
「大丈夫。君こそ俺にぶつかったけど大丈夫?」
「あ、は、はい。すみません。よそ見をしてしまって」
「俺もたまによそ見をするから気にしないでくれ」
視線を下に移すと手にノートを持っていた。
英語でスコアと書いてあった。
部活のマネージャーかな?
「わ、私はこれで。失礼します」
頭を下げ走って行ってしまった。
「見た感じ一年生かな?」
だとしたら亜海菜と同じか。一緒のクラスになったりして。
そんな偶然あるわけないか。
さて、俺も急がないと転入初日で遅刻は不味いからな。
俺は少し足を速め学校へと向かう。
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