第一章 月島神社の神シオツチ降臨

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俺は無理やり亜海菜にアプリ取得させられたけど。 「先生が良ければ」 「やった。ゆうゆうとルインでっきるー!」  喜ぶ先生だが生徒と教師が良いのかと思う。まぁ、本人がそこら辺のことはわかっていると思うから心配ないだろう。たぶん……。 「あっ、ここだよー」  二年A組と書いてあった。 俺はA組か。 「じゃあ。ここで待っててね。私が場を盛り上げて来るから!」  盛り上げるって。その後に行く俺はどうすればいいんだよ。 「みんなー。チョコリーン!」 「……」  生徒の声が聞こえないけど。先生思いっ切りすべったじゃん! 「も~、みんな~。ノリわるいよ~。そんなみんなに転入生を紹介しないぞ」  おい! 紹介しないって俺はどうなるんだよ! 先生それはないですよ。 「「「「チョコリーン!!!」」」」  転入生と言う言葉を訊いた途端、教室が先生のチョコリーンを一斉に言った。  助かった。ありがとう皆。 「もう! 転入生といった途端にノリが良くなって~、みんなずるくな~い?」  いや、クラス皆の対応は正しいと思います。 「まっ、いっかな~。じゃあ紹介するね。ゆうゆうこと香坂祐也君だよー。ゆうゆうはいいてー」  先生の合図とともに俺は新世界の扉を開いた。  緊張と一緒に先生の隣まで歩き前を見た。  俺に期待と品定めをするような眼が集まっている。 「河俣町から来ました香坂祐也です。よろしくお願いします!」 「先生、後でゆうゆうとルイン交換するんだ~。良いでしょ~?」  生徒に自慢してどうする! それよりもそれを口外しないでくれ。  初日から先生を狙っている変態に思われるよ! 「じゃあ、ゆうゆうはあの席ね~」  俺は先生が指差した空いてる席へと向かった。  席に座りカバンから文具を出す。 「祐也っていうんか」  名前を呼ばれて右を向くと同級生と思えない娘がいた。
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