第一章 月島神社の神シオツチ降臨

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「そうだけど」 「私は鷲崎恵理香っていうんでい。これからよろしくでい」  でいって江戸っ子かよ! 早速、変わったクラスメート発見してしまった。 「よろしく。鷲崎」  授業が始まりノートをとっていく。麻由美先生の担当科目は日本史。  見た目と性格的にギャップがありすぎる。 「じゃあ、ゆうゆう。このとき、信玄と謙信が戦った戦いの名は何だと思う?」 「川中島です」 「ゆうゆう。正解。そうそう。五回も戦ったんだけどね。正直お互いしつこいよね。別に一回戦ってそれで勝敗決めればいいじゃん。私にはわからないな~。しつこい男は私きらーい」  いや。先生の好みを挟んでどうするんです! 「先生はわかっていねぇな。そこが漢ってもんなんでい! 祐也もそう思うだろ?」  恵理香が先生の言葉に反論に同意を求められた。 「まぁ、譲れないものはあったとは思うが」 「私は誇りと義だともうけどな」 「誇りと義?」 「ああ。仲間のために戦う義の謙信。己の誇りのためにたたかう信玄。そこがぶつかったんだと思うんだ」  結構、感情論だな。女の子だけど男っぽい考え方だ。 「歴史詳しいのか?」 「ちっとばかしな」  こんなことを言っているんだ。人並み以上には詳しいと思う。  先生の授業は続き途中途中に先生の好き嫌いの私情があった。 『キーンコンカーンコン』  授業終わりのチャイムが鳴った。 「じゃあ、授業はこれまでだよー。あっ! まきまきから連絡あるー。もうー、まきまきったら」  携帯を見て誰かから連絡があったことに喜び出て行った。  まだ、号令してないぞ……。
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