第一章 月島神社の神シオツチ降臨

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「一緒に帰らないか?」  男祐也、勝負を仕掛けました! 「あ、あのー、わ、わ、私、」  あっ、俺とした事が警戒されてしまった。 「祐也一緒に帰ろうでい」 「祐也君一緒に帰ろう」  ここで救世主たちの登場だ。ベストタイミング! グッジョブ! 「わかった。月島も一緒だけどいいか?」 「綾香もか? 良いに決まってるんでい」 「綾香さんも一緒に帰ろう」  勝手に綾香のことも入れたけど了承を取っていない。 「……はい。わかりました」  あれ? いいの? さっきはけっこうオドオドしてたけど。  俺たちは四人で帰ることになった。帰る方角が皆一緒で色々と話せた。  全体的に俺が話題の話だったけど。 「祐也は何か部活やらないのか?」  部活の話をきり出した英梨華。 「昔の学校でも部活してないし今から入ってもな。スポーツは好きだけど、俺は英梨華こそ部活やっていると思ってたけど」 「あたしはしねぇだけでい」  何故か胸を張る英梨華。 「僕は運動音痴だから……」  萌はそのままでいい。君が鍛えると悲しくなる。 「私は神社がありますので」  皆、各々にしない、できない理由があるんだな。  英梨華は理由という理由ではないけど。 「この学園って運動部は強いのか?」 「サッカー部は県大会まで良いところまで出ているし、剣道部や柔道部も強いよ」 「それに比べ野球部は最弱でい。一回戦負けで良くて二回戦いける程度。情けねぃでい」  野球部ってたしか……。  俺は朝ぶつかった女子生徒の顔を思い出した。 「でも、よくグランドで練習している姿を見ますと皆様頑張っておられます」 「それで結果が出れば良いんだが、出ねぇってことは弱いことなんでい」  綾香の言葉を否定する英梨華は熱血的な考えだ。
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