第一章 月島神社の神シオツチ降臨

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『ほう~、俺の声が聞こえるのか? ってことは、姿も見えるはずだな。そこを動くなよ。今からそっちに行く』  声の主は出てくるようだ。  本当に誰だ? 『よっと。俺が見えるか?』  閉まっている社殿の扉から抜けてきた男がいた。  服装は肌蹴だらしなく髪はヘアバンドでオールバック状態。  本当に神様なのかと疑うような身だしなみ。 「えっ!? ……あなた幽霊ですか?」  俺は眼を疑い最初に出た言葉がこれだった。 『幽霊なわけねぇだろ馬鹿か? 俺はこの神社の神様だ。ところで、俺にお供え物はないのか?』 「ないですけど……すみません」 『たっく、人間ってのは神様に敬意が足りてねぇよ』 「神様ですか……?」  本当に神様? こんな神様いるのか? こんな傲慢的な神様いるのか?  眼の和えにいる神様が本当に神様なのか疑う。 「もう一回訊きますが本当に神様ですか?」 『お前、俺を疑っているのか?』  そりゃ疑うわ。こんな神様見たことない。いや、神様自体見たことないけど。 『待ってろ。証明してやるよ』  何かを探している自称神様。 『あれを見てろ』  指を刺したのは草だった。 「あれをどうするんですか?」 『まぁ、見てろ』  草に向かって手を出すと光が放たれた。 「うそだろ!?」  俺は驚くしかなかった。草は見る見る成長しそこから花が咲いた。  眼をこすっても、頬をつねっても夢ではない。 「こんなことがあるなんて……」 『どうだ!』  勝ち誇ったように言ってくる自称神様 「どんな仕掛けがあるんですか?」 『仕掛けなんてねぇよ! 神の力だって言ってるだろ!』 「いやいや、またまた~。マジックですよね?」 『お前? しばくぞ!? 神様の俺を信じないとは』  自称神様の眼が怒りに染まっていた
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