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結局、少年は、事務用カッターを持ってレジに向かった。
「もう」
あやめは、頬を膨らませて少年を追う。
少年は、何か悪いことをしたかのように後ろめたい仕草でレジ台にカッターを置き、店員から顔を背け、
かえって怪しい雰囲気のまま料金を支払うと、そそくさと店を出た。
「僕達も出よう」
店の外に出ると、少年は、キョロキョロと周囲を見渡してから建物の影へ回った。
建物の裏からさらに、2人は並んで通れない程の狭い路地裏に入る。
そっと覗きこむと、少年は立ち止まり、袋からカッターを取り出していた。
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