第3話 交差する殺意(後編)

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 「あの子が決闘相手?」  路地裏を覗きながら、僕は、思わず一人ごちた。  少年が震えるほど恐れを抱き、  毎週末、ここに呼び出され、  時間に遅れることも許されず、  めちゃくちゃ強い、  ……そんな印象は微塵も感じない可愛らしい女の子だったから。  「少年が殺意を抱いた相手は、本当にあの子なのか?」  僕の質問に、あやめは答えない。  あやめは、ただじっと、路地裏に現れた少女を食い入るように見つめていた。  その理由を知るのは、もう少し後になる。
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