87人が本棚に入れています
本棚に追加
「行くわよっ!」
少女は、猛り、足を震わせている少年に突進する。
2人の間の距離が詰まり、次の瞬間!
鮮やかな蹴り上げを喰らった少年の顎(あご)が、天を仰いでいた。
「うわっ」
少年の呻き声が、こちらに届く前に、次の強力な打撃音が路地裏に響く!
少女の腰と身体の回転を効かせた拳打が、少年の顔面を捉えていた。
さらに、今度は鈍い音とともに鳩尾(みぞおち)へ、踏み込みの効いた強力な拳打を放ち、
短いスカートを気にしない蹴撃が、崩れ落ちる少年の頭を蹴り飛ばす。
「ぐ、は……」
フラついた少年の顔から、鼻血と口内を切ったと思われる血液が滴り落ちていた。
最初のコメントを投稿しよう!