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「………っ!?」
声なき声の悲鳴を上げながら、股間に手を当ててよろける少年の顔に、
躊躇のない拳打が放たれると、少年は揉んどり打って倒れる。
あれはマズイ、勝負あったかな?
しかし、少女は、まだ攻撃の手を止めようとしない。
仰向けに倒れた少年の足の間に立つと、右足を高く振り上げ、それを思いきり股間に落とした。
「ひ、ぎぃ!」
無慈悲に急所を踏みつけられた少年が呻き声を上げ、見ているだけで尋常ない痛みが伝わってくる。
しかし少女は、躊躇わない。
もう一度、右足を上げると、股間を押さえる少年の手の上から、思いきり踏みつけた。
目を覆いたくなる状況、グシャリという響いてはいけない鈍い音が、木霊する。
少年の腕や足が、ピクピクと痙攣をはじめていた。
殺意を抱いていたはずの少年が、反対に武器を持たない少女に殺されてしまう……と心配になる。
「もう動けないの?」
少女は、痙攣(けいれん)する少年の股間を、足裏で踏みつけながら訊いた。
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