第3話 交差する殺意(後編)

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 「死ぬほど痛いもの?」  一部始終を黙って見ていた、あやめが久々に口を開いて訊ねる。  「あれはマズイよ」  「ふうん」  「僕の股間を見て訊かないで」  そんな会話を途切れさせたのは、路地裏で倒れた少年が何か言葉を発したからだった。  「ん? 何か言ったかしら?」  まだ少年の股間に足裏を乗せる少女が、訊ねる。 「……パンツ」  苦しそうにする少年が、絞り出すように声を上げた。  「は?」  少女は、少年が何を言っているのか分からないとばかりに首を横に傾ける。  「パンツ見えてる。縞模様」  「なっ!?」  少女が慌てて身を引いた直後、少年は、よろけながら立ち上がる。
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